長年、数え切れないほどのお客様の頭皮を見てきた経験から言えることは、間違ったシャンプー習慣が薄毛を加速させているケースが非常に多いということです。薄毛予防を考えるなら、まず今日からでも洗髪の儀式を見直してほしいと願っています。多くの人は、髪を濡らしてすぐにシャンプー剤をつけますが、実はこれでは不十分です。理想的なのは、シャンプーをつける前のすすぎに少なくとも二分はかけることです。この予洗いを丁寧に行うだけで、頭皮の汚れの約七割から八割は落ちると言われており、その後のシャンプーの泡立ちも劇的に良くなります。泡立ちが不十分なまま指を動かすと、髪同士が摩擦で傷つくだけでなく、頭皮に直接刺激が伝わりすぎてしまい、薄毛の原因となる微細な炎症を引き起こします。シャンプー剤は手のひらで軽く泡立ててから、数箇所に分けて頭皮に乗せ、空気を巻き込むようにしてきめ細かな泡を作ることが大切です。洗う際は、爪を立てるのは論外として、指の腹を頭皮に密着させ、皮膚を動かすようなイメージでマッサージしながら洗うのがコツです。特に、耳の後ろや襟足、前髪の生え際などは皮脂が残りやすいため、入念にケアしてください。そして、最も重要な工程がすすぎです。シャンプーをしていた時間の倍以上の時間をかけて、ヌルつきが完全になくなるまで徹底的に洗い流してください。シャンプー成分が頭皮に残ると、それが酸化して毛穴を詰まらせ、雑菌の繁殖を招くため、予防どころか薄毛の直接的な原因になってしまいます。トリートメントやリンスを使用する場合は、決して頭皮につけないようにし、毛先中心に塗布してから十分に流すことが鉄則です。お風呂から上がった後は、自然乾燥は絶対に避け、すぐにタオルで優しく水分を拭き取り、ドライヤーで根元から乾かしましょう。濡れた状態の頭皮は非常にデリケートで、雑菌が最も繁殖しやすい環境にあるからです。これらの一連の流れを毎日正しく実行することが、育毛サロンに通うことよりもはるかに価値のある、最高級の薄毛予防になると私は確信しています。