今から数年前の私は鏡を見るたびに排水溝に溜まる抜け毛の山に愕然とし自分の将来に対して言いようのない絶望感を感じていました。朝起きて枕元を確認するのが怖くなりシャワーを浴びるたびに手に絡みつく髪の毛抜ける感触に震える日々が続き、一時は人前に出ることも億劫になるほど精神的に追い詰められていました。当時の私は仕事のストレスから暴飲暴食を繰り返し睡眠時間も削るような不摂生な生活を送っており、まさに髪の毛にとっては最悪の環境を自分自身で作り出していたのです。しかしこのままではいけないと一念発起し私は自分の生活を一から見直すことを決意しました。まず最初に取り組んだのは自分の頭皮の状態を正確に知ることでした。指先で触れると頭皮はまるで硬い板のように凝り固まっており、これでは髪に栄養が行き渡るはずがないと痛感した私は毎晩入浴中に五分間の頭皮マッサージを欠かさず行うようにしました。最初は変化を感じられませんでしたが一ヶ月が過ぎた頃に頭皮に柔軟性が戻り始め、それに合わせて髪の毛抜ける量が明らかに減ってきたことに気づきました。次に着手したのは食事の改善です。それまで炭水化物や脂っこいものばかり好んで食べていたのを改め、髪の主成分であるタンパク質を意識して摂取し、さらに亜鉛やビタミン類を補うために緑黄色野菜やナッツ類を毎日欠かさず食べるようにしました。特に朝食に納豆や卵を取り入れるようになってから、髪一本一本に力強いコシが戻ってきたように感じます。また夜更かしをやめて深夜零時までには必ず就寝し成長ホルモンが分泌される時間を大切にするようにしたところ、肌の調子とともに髪の毛の立ち上がりが劇的に良くなりました。こうした地道な努力を半年、一年と続けていくうちに、あんなに悩んでいた髪の毛抜ける不安はいつの間にか消え去り、今では美容室で髪がしっかりしていますねと褒められるまでになりました。かつての私と同じように抜け毛に悩む方に伝えたいのは、どんなに深刻な状況であっても自分の身体と正しく向き合い、慈しむことで必ず道は開けるということです。特別な高級品に頼る前に、まずは自分の日々の暮らしを整えることの大切さを身をもって知りました。今の私は自分の髪に自信を持ち、毎日をポジティブに過ごすことができています。髪の毛抜けるという経験は私にとって自分の生き方を見つめ直す重要な転換点となりました。