セルフケアを続けても、ストレスによる抜け毛が改善しない。そんな時は、一人で抱え込まずに、専門家である医師の力を借りるという選択肢があります。病院では、あなたの症状の原因を正確に診断し、医学的根拠に基づいた適切なアプローチを提案してくれます。では、具体的にどのような治療が行われるのでしょうか。まず、抜け毛の相談で訪れる基本の診療科は「皮膚科」です。皮膚科では、医師が問診であなたのストレスの状況や生活習慣を詳しくヒアリングし、マイクロスコープなどで頭皮の状態を診察します。ここで、抜け毛の原因が本当にストレス性のもの(休止期脱毛症など)なのか、それともAGA(男性型脱毛症)や円形脱毛症、脂漏性皮膚炎といった、別の疾患が隠れていないかを診断します。ストレスによる血行不良が主な原因であると判断された場合、頭皮の血流を改善する目的で、「ミノキシジル外用薬」や「塩化カルプロニウム外用薬」といった塗り薬が処方されることがあります。これらは、血管を拡張させ、毛根に栄養を届けやすくする働きがあります。また、頭皮に炎症が見られる場合は、抗炎症作用のあるステロイド外用薬が処方されることもあります。体の内側からのアプローチとして、髪の成長に必要なビタミンやミネラルを補給するためのサプリメントや、血行を促進する内服薬が処方されることもあります。しかし、ストレス性の薄毛の場合、皮膚科的なアプローチだけでは限界があることも少なくありません。ストレスそのものが非常に強い場合は、医師が「心療内科」や「精神科」の受診を勧めることもあります。これらの科では、専門のカウンセラーによるカウンセリングを通じて、ストレスの原因と向き合い、その対処法を学んだり、必要に応じて、不安を和らげる薬や、睡眠の質を改善する薬が処方されたりします。このように、病院での治療は、頭皮への直接的なアプローチと、心のケアという両面から行われます。ストレス性の薄毛は、心と体の両方からのSOSサインです。そのサインを正しく受け止め、専門家の助けを借りることが、回復への最も確実な道筋となるのです。
ストレス性の薄毛、病院ではどんな治療をするのか